2023年7月1日にUA（ユニバーサルアナリティクス）のサポートが終了すると発表されました。UAプロパティで計測したデータをGA4に移行することはできませんので、UAを使用している方は早めにGA4の設定を行っておきましょう。

GA4（Google アナリティクス 4プロパティ）とは？

GA4とは、2020年にGoogleアナリティクスに新たに計測が可能となったプロパティ（属性）で、2019年に実装された「アプリ＋ウェブ プロパティ」の改良版として正式に2020年10月にβ版から名称を「Google アナリティクス 4 プロパティ」として改名されました。

UAとGA4の違い

UA（ユニバーサルアナリティクス）とGA4（Google アナリティクス 4 プロパティ）の大きな違いとして、下記が挙げられます。

	GA4	UA
Web+アプリをまたいだ計測	できる	できない
データ収集・処理方法	ユーザーベース	セッションベース
イベント（ユーザー行動）計測の設定	自動ベース（機械学習モデル採用）	手動ベース
データ取得におけるCookie使用	なし	あり

Web+アプリをまたいだ計測

これまでWebサイトの計測を「Google アナリティクス」、ネイティブアプリの計測を「Firebase 向け Google アナリティクス」で計測してきましたが、GA4では新しく「データストリーム」と言う概念で計測を行い、アプリ計測の仕組みをベースにWebサイトも同じディメンションや指標で統一。Webとアプリで共通した「ユーザーID」を取得することで、横断計測することが可能になりました。

データ収集・処理方法

UAではセッションベースでデータ収集を行っていたのに対し、GA4ではユーザーベースでデータ収集が可能になりました。セッション単位でいかにコンバージョンを得るかを分析することに特化したUAに対し、GA4ではユーザーベースであるため、一度コンバージョンした後も何度もコンバージョンすることを想定し、長期的なCV計測を目的に機械学習モデルを活用したデータ予測によりLTVの最大化に向けた分析ツールとして進化しています。

イベント（ユーザー行動）計測の設定

UAでは、「スクロール」や「離脱クリック」のようなユーザー行動分析には、手動で個別のタグを設定する必要がありました。それに対しGAでは、「測定機能の強化」という項目で、「スクロール数」や「ファイルのダウンロード」など様々なイベント（ユーザー行動）を、スイッチ1つで簡単に計測することが可能になりました。

データ取得におけるCookie使用

Cookie（クッキー）とはWebサイトを訪問した際にユーザーのブラウザに保存されるサイトの閲覧履歴や購入履歴、訪問回数など、さまざまな内容が記録されたデータのこと。ユーザーはCookieを有効化することで、SNSやWebサイトへのログインで一定期間ID・パスワードが保持されるため、再訪問の手間が省けるのがメリット。
UAでは、Cookieというデータを材料にデータ収集・処理を行っていますが、GA4ではCookieを使用せずにデータ収集できるよう、Cookieレスなトラッキングの仕組みを用いた計測を実現させているということです。つまり、将来的にプライバシーファーストの潮流が強まり、Cookie規制がかかったとしても、GA4においては個人情報に配慮された、質の高いトラッキングデータを蓄積していくことが可能であるということです。

GA4の導入メリット

・複数デバイス間やアプリ・Web間にまたがった計測が行え
・機械学習機能により、ユーザーの顧客生涯価値に関するマーケティング施策が打ちやすい
・Cookieを使用せずにデータ取得ができるようになる
・ON/OFFスイッチの切り替えだけでデータ計測の設定が簡単

GA4の導入デメリット

・UAに比べて解説書やブログ等の情報が少ないため、学習コストがかかる
・UAからデータ移行ができない（UAとGA4の同時並行でのデータ取得は可能）
・Googleサーチコンソールとの連携ができない
・指定していないデータも一緒に計測されるためデータ値が把握しづらい

UAとGA4の違いまとめ

いかがでしたでしょうか。
前述したとおり、Googleは現行のGoogleアナリティクスを廃止し、GA4に完全移行するアナウンスをおこないました。UAとGA4の違いをしっかりと理解し、2023年の7月までにスムーズにデータ移行できるよう今から並行してデータ取得を行い、備えておくことが重要です。